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Google AdWordsアカウント管理者向け マイクライアントセンター(MCC)を使った効率的なアカウント管理

mcc

 


本日は、AdWordsアカウントの運用者というより、どちらかと言うとAdWordsアカウントの管理者向けのトピック。


・AdWordsアカウント運用者=AdWordsキャンペーンの設定、キーワード設定、入札単価の最適化、などを担当する人。
・AdWordsアカウント管理者=アカウント開設、請求処理、個々のアカウントへの予算配分、作業、などを担当する人。

*運用者と管理者とを、仮に上記のように定義する。

1.  アカウント管理の必須ツール、マイクライアントセンター(以下、MCC)

まずは、MCCとは?というところから。
MCCとはアカウントを束ねる親、箱、のようなもの。
一画面で複数のアカウントの数値を一覧できるため、アカウントの大まかな状態をまとめて把握することが出来る。

MCCにログインする一つのログインID・パスワードで、全ての管理アカウントにログイン出来るため、非常に効率的。

かつてのAdWordsの仕様では、全てのアカウントはログインID(Email アドレス)を有しているのが必須だった。現在は、MCCから開設したアカウントには個別のログインID(Email アドレス)が必要ないという便利な仕様になっている。

ちなみに、AdWordsアカウントはGoogleアカウントと 1:n でリンクされる。つまり、ひとつのAdWordsアカウントは複数のログインID(Emaiアドレス)と紐付けられて、複数のログインIDでログインすることができる。一方で、ひとつのログインID(Emailアドレス)からはひとつのAdWordsアカウントにしかログインできない。

MCCも位置づけとしては、AdWordsアカウントの一種であるため、MCCに接続するGoogleアカウントは個別に用意する必要がある。(既に他のAdWordsアカウントに紐付いているGoogleアカウントはMCCに接続できない)大雑把に言うと、MCC用に一つ別個のEmailアドレス(ログインID)が必要、となる。

MCCは専用のページから誰でも開設が可能。

2. MCCの基本的な機能

次に、MCCの基本的な機能について。
MCCは複数のAdWordsアカウントを束ねて管理するものということで、下記のような基本機能がある。

・複数のAdWordsアカウントの大まかな数値を一覧表示する
・MCC配下に新規にAdWordsアカウントを作成する
・既存のAdWordsアカウントを接続させる(後述するが、AdWordsアカウントは複数のMCCに紐付けることができる)

また、AdWordsの利用金額の支払いを、Googleへの「請求書による後払い」としている企業であれば、個別アカウントへの予算配分を、MCCのUIで実施することも出来る。

余談だが、僕がGoogleに在籍していた時の話。AdWordsをクレジットカード払いしている経営者は割りと多い。そういう方に請求書による後払いを案内すると、大体同じ理由で断られるのだ。

理由はクレジットカード払いだと「カードのポイント」が貯まるから。

ある会社では、AdWordsで貯めたポイントは月次の社内パーティーのアルコールや肉に変わるらしい。またある会社では、何と社長の個人カードで決済を行われていて、AdWordsで貯めたマイルは、年末年始のハワイ行きのチケットに変わるのだとか。

3. MCCの少しだけ応用的な機能

次に、MCCの忘れられがちな少しだけ応用的な機能について。

・MCCは階層構造を組める

MCCは階層構造(親子構造)を組める。つまり、あるMCCの下に別のMCCを接続させることができるし、あるMCCを別のMCCの下に接続することができる。

具体的な利用シーン:
会社の中の組織ごとにアカウントを管理したい。

会社として管理する親MCC
- 事業部ごとに管理する子MCC
- 部課ごとに管理する孫MCC
- AdWordsアカウント1, AdWordsアカウント2, AdWordsアカウント3…
このような構造で管理が可能。

・MCCマルチリンク機能

MCCマルチリンク。
分かりにくいけれど、一つのAdWordsアカウントを、複数のMCCに接続させる機能。AdWordsアカウントとMCCとは、n:n の関係にある。

具体的な利用シーン:
1. AdWordsアカウントAをマーケティング部と営業部で管理したい。
その場合、マーケティング部のMCC-1からアカウントAに接続。かつ、営業部のMCC-2から同様にアカウントBに接続。
MCC-1, 2いずれからもアカウントAを管理可能に。

2. 親会社甲の管轄だったAdWordアカウントAを、事業移管に伴い、子会社乙に移したい。
その場合、まず甲のMCCからAを切り離す。次に乙のMCCからAにリンクを行う。

詳細はこちらを参照

・MCCレベルでコンバージョントラッキングをユニークにカウントできる

実はMCCにはクロスアカウントコンバージョントラッキングという地味に便利な機能がある。
これにより、MCCが発行する一つのコンバージョントラッキングタグを使って、配下のAdWordsアカウントのコンバージョンを重複なくユニークにカウントすることができる。

具体的な利用シーン:
事情によってどうしてもAdWordsアカウントをAアカウント・Bアカウントの二つに分けて管理する必要が生じた。

ただし、以下の問題が生じる。

・ABそれぞれからコンバージョントラッキングタグを発行してWebサイトに実装するのは管理上も含めて面倒。
・たとえABそれぞれからタグを発行してコンバージョンページに実装できたとしても、本来1と数えられるべきコンバージョンが、状況によってはABそれぞれにカウントされてしまうことに。

こんな時に活躍するのがこの「クロスアカウントコンバージョントラッキング」という何だかボクシングの必殺パンチのような機能。

・MCCレベルでAdWordsスクリプトを動かすことが出来る

AdWordsスクリプトとは

AdWords スクリプトは、使い慣れた AdWords 管理画面を使用して、JavaScript でアカウントからデータを読み取ったり変更を加えたりすることを可能にすることで、AdWords アカウントへのプログラムによるアクセスを簡単にすることを目的としています。AdWords スクリプトを使用すると、アカウントに対する一般的な操作のほとんどが簡素化され、複数のアカウントのアイテムに関わる変更をすばやく実行できるようになります。

要はアカウントの変更・運用を自動化するための機能である。現在、全てのユーザが使えるようになっている。

JavaScript、と言うと敷居が高そうに聞こえるが、Googleがサンプルコードを公開しているし、有志でコードを配布している人もいるので、チャレンジしてみてはいかがだろうか。

このAdWordsスクリプトは、アカウントにとどまらず、MCCレベルで活用することが可能。

APIを利用する大掛かりな開発を行わずとも、MCC配下のアカウント群の配信レポートを自動的に抽出したり、入札調整を自動で行ったりと、大活躍。

具体的な利用シーン:
MCC配下のアカウント群のレポートを毎週月曜日の社内会議の前に準備しておきたい。

-MCCにAdWordsスクリプトを実装。
-MCC配下のアカウント群のデータを週次でGoogleスプレッドシートに転記。
-スプレッドシート側で表やグラフを成形(こちらもスクリプトを使うか、または関数でも)
-会議の前にはレポートが完了している状態。

4. さいごに

今回はMCCについてまとめてみたが、実はそもそも結構分かりにくいのは、
-GoogleアカウントとAdWordsアカウントとの関係
-GoogleアカウントとGmailアカウントの違い
-AdWordsアカウントとAnalyticsアカウントの性質の違い
などなど、ユーザの間では誤解・勘違いが多い領域でもある。

GoogleアカウントはGoogleが提供する卓越したシングルサインオンのシステム。Googleの企業買収に伴い、Googleアカウントのカバー範囲・影響範囲は拡大の一途をたどっている。
もとは他社のサービスであるYouTube、Androidのサービスに当たり前のようにGoogleアカウントでログインできるようになっているのだが、このあたりがGoogleの圧倒的な便利さ快適さの要因でもある。

というわけで、次回はGoogleアカウントについて考えてみる。

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下川弘樹

下川弘樹

福岡県生まれ、東京大学法学部卒。 NTT東日本、NTTコミュニケーションズを経て、 2008年、Google株式会社へ。Google AdWordsの普及に力を注ぐ。 2014年、ルビー・マーケティング株式会社取締役COOに就任。

 

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2015-02-20 | Posted in 広告運用No Comments »